中古リノベコラム

RENOVATION COLUMN

そうだ、建物見に行こう

21.03.22

だんだん暖かくなってきました。

袴姿の人や卒業式っぽい学生さんを見ると卒業シーズンなのだな、と感じます。

今回はこの前見てきた建物のことを書こうと思います。

フルハウス名古屋  設計の朝倉です。


 

日本平夢テラス

小高い丘の上にある建物で市街地を見下ろすような立地にありました。

駐車場から3分くらい歩いたところにある軽食できるカフェも併設された展望台です。

新しい国立競技場を設計した隈研吾(くま けんご)という人が設計しています。

国立競技場と同じように木を多用しているのが特徴です。

柱など構造躯体を鉄骨とすることで広い空間を確保しています。

3階建てなのですが、真ん中に階段を設置して外周囲をガラス張りにしているためどの場所からも外を見ることができるようになっています。外にも出られるようになっていてそこから続く遊歩道へ誘導するような動線がつくられていました。私が行った日はあいにくの雨だったので遊歩道は通っていませんが、そこから見える景色も綺麗だろうな、と思います。

外壁はALCという部材の上に木パネルで覆われていいます。丘の上という立地もあって周囲の樹木と調和された外観となっています。軒も深く木で造られていて上手く木を使っている印象でした。


富士山世界遺産センター

富士山を望む富士宮市にあります。

ガラス張りの真ん中に逆さ富士のような形で木材を使った富士山があるのが特徴的です。

水盤の上に木組で造ってあるので水盤に反射してとてもキレイでした。

エントランスまで水盤を迂回していくので少しずつ角度を変えながら木組の富士山を見ることができます。きっと設計者もそのような意図で水盤とエントランスの位置を計画したのだろうなと思います。建物の中も非常にすっきりしていて余分なものはない印象です。

昔の富士山が民衆にどのような対象だったのか、など今昔の富士山を紹介しながらスロープを螺旋状に回りながら上階へ上がっていくという空間となっています。上下の移動は緩やかなスロープかエレベータなので建物内には階段がなく、車イスの方にも配慮した設計になっていました。

ここも著名な建築家が設計しているのですが、ガラス手摺りや壁同士のつなぎ目など細かいところほど気を遣って考えているように感じました。建具の枠は細くすっきりとさせて余分な「線」が見えてこないような工夫もありました。


 

数年ぶりに建物見学に行ってきました。

意匠設計を生業としているのでいつも外観を見るときに、設計者はどの位置からどの角度で見てほしい、と思いながら設計しているかな、と考えながら見ています。細部を見るときはこれをどのような手順でどうやって造ったのか考えながら見てしまいます。

気分転換のつもりで行ってきたのですが、デザイン面や細部の納まりなどじっくり見てしましました。自分は建物を見るのが好きなんだということを再確認した次第です。

今回は自分の趣味の話に終始してしまいましたが、良かったら行ってみてください。

新しい発見があるかもしれません。