中古リノベコラム

RENOVATION COLUMN

リノベーション物件に住み替える時の「理想の流れ」と必要な「事前準備」とは

22.05.31


 
現在住んでいる住宅から新居に移るときの方法は、「売り先行」か「買い先行」かのいずれかです。売り先行は旧居を売ってから新居を購入する方法で、買い先行は新居を購入してから旧居を売却する方法です。リノベーション物件への住み替えを検討している人にとっては、どちらの方法が最適なのでしょうか?リノベ物件への住み替えを成功させるために必要な事前準備なども含めて解説します。

 

 

1,住み替えの方法「売り先行」のメリット・デメリット

 

住み替えのパターンは、大別すると次の2つです。

・売り先行……今住んでいる家を売ってから新居を購入する方法
・買い先行……先に新居を購入してから現在の家を売却する方法

まずは、「売り先行」のメリットとデメリットを見ていきましょう。

 

売り先行のメリット

 

メリット1:資金計画が立てやすい

売り先行の1つ目のメリットは資金計画が立てやすいことです。
住み替えを行う場合、ほとんどのケースで、今住んでいる家の売却資金を住宅ローンの返済に充てます。その後、新しい住宅を購入するために新たなローンを組むことになります。

売却益だけでは残債を一括返済できないケースもあるでしょう。しかしこうした場合でも「住み替えローン」を活用することで、新たな住宅ローンに乗り換えることができます。逆に、ローンを完済した後に売却益が手元に残るケースでは新居の購入資金としてそのまま使えることになります。

いずれのケースにせよ、先に売却益を手に入れて現在借りている住宅ローンを整理できれば、その後の資金計画が練りやすくなります。

 

メリット2:売り急ぐことがないので、有利な条件で売却できる

売り先行の場合、期日までに家を売らなくていけないというデッドラインがありません。逆に、新居を先に購入して引っ越し日が決まっている場合や新居の購入費用を期日までに準備しなくてはならない場合などは、売り急ぐことで不利な条件での売却になる可能性があります。

住宅の売却はタイミングが重要です。住宅市場で需要があれば好条件で売れる可能性が高まります。逆に需要がなければ売れないか、安い値が付くことになります。売り先行では売り急ぐことなく、良い買い手が見つかったタイミングで売却できるのが利点です。

 

売り先行のデメリット

 

デメリット1:新居の入居まで仮住まいが必要(家賃・引っ越し代がかかる)

売り先行では、先に家を売却するため、新居に入居するまでは賃貸住宅に仮住まいすることになります。その分、余計な家賃がかかります。また、旧居から仮住まい、仮住まいから新居への2回の引っ越し代も追加的なコストとなります。
 

デメリット2:新居探しのための時間的・精神的な余裕がない

売り先行では、旧居を売ってタイミング良く新居が見つからないと、仮住まいでの暮らしが長くなります。そうなると、新居探しに焦りが生じます。タイミングによっては、立地や間取り、住宅費用や設備など、自分や家族が希望する条件に合致した住宅が見つからないケースも十分に考えられます。焦って希望に合わない物件を購入し、後悔してしまうという可能性もあり得ます。
 

 

2,住み替えの方法「買い先行」のメリット・デメリット

 

一方、「買い先行」(先に新居を購入してから現在の家を売却する方法)にもメリットとデメリットがあります。
 

買い先行のメリット

 

メリット1:腰を落ち着けて物件探しができる

今の家に住みながら新居を探せるので、ゆっくりと腰を落ち着けて物件探しができます。いろいろな物件を見て回ったり、不動産会社の担当者から紹介された物件を比較検討できます。焦って、希望に合わない物件を契約してしまうというリスクも少なくなります。

 

メリット2:仮住まいが不要(家賃不要、引っ越しは1回)

買い先行では、旧居から新居にダイレクトに引っ越しができるので、売り先行で必要だった仮住まいが不要です。その分、賃貸住宅の家賃もかかりません。また、売り先行で2回だった引っ越しも1回で済むので余計なコストがかかりません。

ファミリーでの賃貸住宅の家賃は数か月から半年で、100万円以上かかることも珍しくありません。引っ越し費用も1回につき、近隣では10万円程度、遠方では20万円前後がかかる場合もあります。合計で百数十万円のコストが削減できるメリットは大きいでしょう。

 

買い先行のデメリット

 

デメリット1:売却を急ぐ必要があるので、売却額が安くなる

買い先行では、売り先行と違って、旧居の売却を急ぐ必要があります。新居に入居する期日までに旧居を売りたい、新居の購入資金を捻出するために旧居の売却益を早く手にしたい、旧居の維持費用を払いたくないなど売り急ぐ理由はさまざまです。ほとんどの場合、明確なデッドラインがあるため、住宅市場の需給状況によっては相場よりも安値での売却も覚悟する必要があります。

 

デメリット2:二重ローンのリスクがある

買い先行では、ほとんどの場合、新居の購入のために新たに住宅ローンを借りることになります。旧居の住宅ローンが残っている場合、2つの住宅ローンを借りている状態になります(=ダブルローン)。当然、経済的負担が重くのしかかります。
 
 

3,住み替えの理想の流れと、必要な事前準備

 

売り先行と買い先行にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、住み替えを検討している場合、特にデメリットを回避したいと考える人が多いでしょう。つまり、デメリットとなるようなことをなるべく受けず、「仮住まいと引っ越し費用のコストを削減したい」「余裕をもって新居探しをしたい」「旧居を適正価格で売却したい」「二重ローンは避けたい」といった希望を叶えた住み替えができれば理想です。

 

これを実現するのが「売り買い同時進行型」です。旧居の売却と新居の購入をスムーズに進め、退去と入居をほぼ同じタイミングに合わせられればベストです。

リノベ物件への住み替え希望者が売り買い同時進行型を成功させるためには、「新居探し+リノベ打ち合わせを計画的に行うこと」と「資金計画を明確にすること」の2点を、事前に心掛けておく必要があります。

 

新居探し+リノベ打ち合わせを計画的に行う

リノベ物件の購入を考えている場合には、物件の決定からリノベ工事、入居までに一定の期間がかかるので注意が必要です。そこでポイントとなるのが、旧居の売却と新居探しを進めながら、リノベの打ち合わせも同時に進行する方法です。

リノベ会社の中には、物件の売却から物件紹介、デザイン、施工までワンストップで行っている業者があります。そうした会社と協力すれば、綿密な打ち合わせの上でスケジュールを管理できるので、旧居の立ち退きからリノベ物件への入居までの期間を最小限にできます。

 

資金計画を明確にする

住み替えでは、特に事前の資金計画が重要になります。旧居の残債がどれだけあるのか、二重ローンを抱えないためにどうすればいいのか、住み替えローンは活用できるのか、自己資金はどれだけ準備できるのか、物件の購入費用以外にどれくらい現金が必要になるのかなど、確認すべき項目は多岐にわたります。

事前に資金計画を立てることで、旧居の売却価格の目安や新居の購入価格の予算が明確になります。リノベを考えている場合、事前に予算の目安を把握することで、物件選びやリノベの施工費用、導入する設備のグレードなどが決めやすくなるので、業者との打ち合わせもスムーズに進行します。
 
資金計画
 

4,住み替えにかかる諸費用とは

 

住み替えには、物件購入費用以外にもさまざまな「諸費用」がかかります。売却時と購入時に分けて、それぞれ代表的な項目を確認していきましょう。

 

売却時にかかる費用(売却金額の3~4%前後)

 
【仲介手数料】
旧居の売却を仲介してくれる不動産会社に支払う費用です。売却費用が400万円以上の場合の仲介手数料は「売却金額の3%+6万円+消費税」となります。
 
【印紙税】
売却にかかる契約書などに添付する印紙代です。売却費用が100万円〜5億円の場合の印紙税は、数千円から数万円です。
 
【抵当権抹消費用】
旧居の住宅ローン完済に伴う手続き費用として、司法書士などに1〜2万円程度支払います。
 
【所得税・住民税】
売却益から取得価格と売却にかかった費用を引いた金額に課税されます。税率は保有期間が5年以下の場合39.63%、5年以上ならば20.315%です。
 
【ローン一括返済のための手数料】
旧居の住宅ローン完済に伴う手数料のうち、金融機関に支払うものです。金額は1〜3万円程度です。

 

購入時にかかる費用(購入金額の8~10%)

 
【手付金】
物件購入の契約成立時に売主に支払う手数料で、売買代金の5〜10%程度とされています。売買が成立した後には、頭金に充当されます。
 
【仲介手数料】
売却時同様、購入時も仲介会社に手数料を支払います。金額は、売却時の手数料と同じで、「売却金額の3%+6万円+消費税」(物件価格が400万円を超える場合)です。
 
【収入印紙】
不動産の購入契約書や金融機関に提出する契約書に貼る印紙代金です。売却時同様、数千円から数万円で、購入金額によって変動します。
 
【保険料】
地震保険や火災保険の保険料です。一般的には、5年、10年分を一括で支払います。
 
【融資事務手数料】
住宅ローンを組む金融機関に支払う手数料で、融資額の2%程度です。
 
【所有権移転登記費用】
物件の所有者変更に伴う手続き費用を司法書士などに支払います。購入価格によって変動しますが、5万円程度が目安です。
 
【抵当権設定登記費用】
新居の担保権利を金融機関に設定する費用です。購入する物件によって費用は異なります。
 
【その他】
旧居から新居への引っ越し費用や家具の購入費用、マンションを購入した場合には管理費や修繕積立金などもかかります。

 
 

5,まとめ

 

住宅の住み替えを成功させるためのポイントは、「旧居の売却と新居の購入を同時変更で進めること(売り買い同時進行型)」と「事前に明確な資金計画を作成すること」です。
 
物件の売買と資金計画の策定には、専門業者の力が必要になります。リノベ業者の中には、デザインや工事だけでなく物件の売却と紹介を含めたワンストップサービスを提供している会社もあります。そのような専門業者に依頼すれば、住み替えの全体的なスケジュール調整に加えて、今借りている住宅ローンの返済や新たなローンの契約など、資金計画まで相談しながら進めることができます。住み替えには物件費用だけでなく諸費用もかかるので、トータルでの費用やどれだけ現金を準備すれば良いかなども相談しながら進めるといいでしょう。
 
業者の選定の際には、各社のホームページなどに掲載されている施工実績なども確認しながら、自分たちの理想を叶えてくれるような会社を選ぶようにしましょう。
 

※リフォームやリノベ、住み替えに関してさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

(1)買い替えをご検討中の方
 

(2)「自宅マンションを何とかしたい!リフォーム・リノベーションする、住み替える それぞれのメリット・デメリットを解説します」
リフォーム・リノベ・住み替え