コラム
2022.08.02家づくり 家探し 住宅ローン フルハウスについて
中古リノベにおすすめの一体型ローンとは?リフォームローンとの違いやメリット・デメリットを解説!
中古住宅を購入してリノベーションをする人が増えています。新築物件よりも安く手に入ることが多く、デザインや間取りなどを自分好みの住みやすい空間に変えられるのが魅力です。中古物件を購入してリノベーションをする時にはローンを活用するのが普通ですが、その際には購入費用とリノベーション費用をセットで借りられる「一体型ローン」がおすすめです。
本記事では、一体型ローンの特徴やメリット・デメリット、利用する場合のスケジュールなどを解説します。
CONTENTS
一体型ローンのメリット・デメリットとは
まずは、一体型ローンの特徴やメリット、デメリットを解説します。
一体型ローンとは
一体型ローンとは、住宅の購入費用とリノベーション費用をセットで借りるローンのことです。
中古物件をローンで購入してリノベーションをする場合には、「一体型ローンを使うパターン」と、「住宅ローンとリフォームローンを別々に借りるパターン」があります。
特に前者はさまざまなメリットがあるのでおすすめです。デメリットとあわせて確認していきましょう。
一体型ローンのメリット
金利が低い
一体型ローンの一番の魅力は金利が低いことです。通常、住宅ローンの金利は0.5〜1%台程度の低金利に設定されています。一方、リフォームローンは住宅ローンよりも高く、2〜5%程度です。一体型ローンの場合には、住宅ローン金利が適用されるので1%前後で融資を受けられます。
返済期間が長い
一体型ローンは金利同様に、返済期間も住宅ローンと同水準になります。35年の長期ローンを契約できれば、月々の返済額も低く抑えられます。
諸費用や手間の軽減、管理もラク
ローンを借りる時には、金融機関に支払う事務手数料や保証会社に払う保証料、仲介手数料、司法書士に払う報酬など、さまざまな「諸費用」が発生します。ローンを一本化できればそれらのコストも抑えられます。
またローンを組む際には金融機関や不動産会社との間でさまざまな事務手続きが発生します。審査用の書類の準備や作成、提出など手間や時間がかかります。一体型ローンであれば1回で済むので、労力や時間を軽減できます。
他にも、ローンの管理がラクになるなどのメリットもあります。人によっては、住宅関連のローンの他にもカーローンや教育ローンなどを借りているケースもあるでしょう。毎月の支払いや残債の把握なども、借りているローンが少ないほど管理しやすくなります。
一体型ローンのデメリット
取り扱っている金融機関が限定的
一般的な住宅ローンやリフォームローンに比べて、一体型ローンが借りられる金融機関の数は少ない傾向にあります。自分が利用している金融機関や、ローンを申し込みたい金融機関で扱いがない可能性もあります。
ただし、近年は一体型ローンを取り扱う金融機関は増加傾向にあるので、事前に不動産会社に相談しながら進めれば、そこまで不便さを感じることはないでしょう。
ローン審査時に工事計画書などを提出する必要がある
一体型ローンは、住宅の購入費用とリノベーションの工事費用の両方を借りるためのものです。そのため、ローンを申し込む時点でリノベーション工事にかかる費用や工事計画がある程度確定している必要があります。審査時には、「工事請負契約書」や「工事見積書」などを提出するので、事前の準備が必須です。
リフォームローンを別途借りる場合には、物件を購入してから工事計画を立てたり費用を概算できますが、一体型ローンではそれができないので、スケジュールがタイトになってしまうのはデメリットと言えるでしょう。
リフォームローンのメリット・デメリットとは
中古物件の購入には住宅ローンを利用し、リノベーションにはリフォームローンを借りる人もいるかもしれません。
ここでは、リフォームローンの特徴やメリット・デメリットを解説します。
リフォームローンとは
リフォームローンとは、住宅の改修や修繕、設備の交換、屋根や外壁の修繕、バリアフリー改修などのために利用するローンです。住宅ローンが数千万円から1億円程度の借入額なのに対して、リフォームローンの融資額は一般的に数百万円から1,000万円程度です。
リフォームローンのメリット
審査基準が住宅ローンよりも緩い
リフォームローンは住宅ローンよりも借りやすいのが特徴です。住宅ローンは物件の担保評価や借り手の属性が重視されますが、リフォームローンは無担保のものもあり、属性などの審査基準もそれほど厳しくないと言われています。
手続きが簡単、審査期間も短い
リフォームローンは手続きがすべてインターネットで完結するものもあるので、簡単に利
用できます。また、審査期間も即日から数日と短期間です。
諸費用が安い
リフォームローンは抵当権設定のための費用や金融機関の保証料が不要です。またインターネットから手続きを行えば印紙代なども節約できるので、諸費用が安くなります。
住宅ローン同様に減税制度が利用できる
リフォームローンも住宅ローン同様に「住宅ローン減税」が利用できます。ただし、工事費用が100万円以上、リフォーム・リノベーションした物件に本人が居住することなど複数の要件を満たす必要があります。
リフォームローンのデメリット
金利が高い
リフォームローン最大のデメリットは、住宅ローンに比べて金利が高い点です。住宅ローンの金利は一般的には1%前後ですが、リフォームローンは2〜5%程度です。リフォームローンは審査基準が緩く、住宅ローンと違って抵当権も設定しないため、金利が高くなります。
返済期間が短い
リフォームローンは住宅ローンに比べて返済期間が短いので、その分毎月の返済額の負担が増します。住宅ローンは30年や35年などの長期ローンが組めますが、リフォームローンは一般的に10〜15年程度です。毎月の支払い額が多すぎると、家計を圧迫する可能性があるので注意しましょう。
借入可能額が低い
金利、返済期間に並んで大きなデメリットになり得るのが、借入額です。リフォームローンは無担保で借りられるプランがあるのは魅力ですが、その際の融資額は500万円程度です。有担保であれば1,000万円程度の融資が下りるケースもありますが、数千万円から1億円程度の借り入れが可能な住宅ローンに比べて、金額は大きく下回ります。
リフォームやリノベーションで大規模な工事をする場合で、多額の自己資金が用意できない場合はリフォームローンの利用はあまり現実的ではないかもしれません。
住宅ローンとの併用でコストが増える
住宅ローンとリフォームローンの併用は、諸費用がダブルでかかる可能性があります。具体的には印紙代や登記費用、金融期間に支払う事務手数料などです。これ以外にも団体信用生命保料などがかかる場合もあります。
一体型ローンを組む時のスケジュール
一体型ローンは金利や返済期間など、リフォームローンを活用するよりも多くのメリットを享受できます。特に、中古物件をリノベーションする際に利用することで、トータルでの費用負担が軽減できる可能性があります。
一体型ローンと通常の住宅ローンにおけるローン審査・契約のスケジュールには、それほど大きな違いはありません。ただし、本審査のタイミングでリノベーションにかかるおおよその費用が記載された書類を金融機関に提出する必要があります。
全体的なスケジュールはおおむね以下の5ステップです。
<一体型ローンを組む際のスケジュール>
1. 中古物件探し
まずは、リノベーションができる物件を探します。物件探しからリノベーション工事までをワンストップで提供している会社に依頼するのがおすすめです。
2. 事前審査
いくつかの候補を見つけた段階で、金融機関にローンの事前審査(仮審査)を申し込みます。物件を購入する前に、自分が借りられるローン金額を把握する必要があります。
3. 中古物件の売買契約
事前審査に通ったら、不動産会社と売買契約を結びます。
4. 本審査
金融機関に本審査を申し込みます。複数の金融機関に本審査を申し込むことも可能です。このタイミングで、リノベーションの工事計画や見積書も一緒に提出します。
5. 一体型ローン契約
本審査に通過したら、ローンを契約し、物件の引き渡しとなります。
まとめ
中古物件を買ってリノベーションをしたいと考えているなら、一体型ローンが特におすすめです。ただし、物件探しと同時にリノベーションの計画も進めなければならないので、全体のスケジュールがタイトになります。
一体型ローンを利用すると決めている場合、物件探しとリノベーションを別会社に依頼するのではなく、両方にワンストップで対応できる会社に相談することでスムーズに進められます。
リノベーションをする際には、事前に綿密なスケジュールを立てておくことが大切です。物件の購入計画や資金計画の設計がうまくできていないと、焦って物件を購入してしまい後悔してしまう可能性もあります。
FULL HOUSEではそのような失敗が起こらないように、お客さまに事前に準備しておくべき項目をお伝えし、全体のスケジュール表もお渡ししています。リノベーションに関するセミナーも開催しているので、不明点や心配事がある方はぜひ一度ご相談ください。