MENU CLOSE

BLOG リノベジャーナル

コラム

2022.09.01

家づくり リノベーション

徹底解説!マンションリノベーションで壁を撤去する際にかかる費用と注意点

「壁を取り払って部屋を広くしたい」「子どもが独立したので間取りを変えたい」と考えて、リノベーションを検討中という方もいるでしょう。実は、壁を撤去する工事自体は難しいことではありません。ただし、メリットとデメリット、注意点については事前に知っておくべきでしょう。本記事では、壁の撤去にかかる工期や費用、さらにはマンションリノベで「壊しても良い壁」と「壊せない壁」の違いなども解説します。

 

壁を取り払うメリット・デメリット

ライフスタイルや家族構成の変化を機に、今住んでいるマンションのリノベーションを考えている人は多いかもしれません。「リビングと続きの間をつなげて広いLDKにしたい」「和室を使わないのでリノベーションをして間取りを大きく変えたい」──こうした希望を叶えるためには、壁を取り払う必要があります。

壁を取り払うことで、室内の雰囲気や機能をがらりと変えることができます。しかし、そこにはメリットだけでなくデメリットもあるという点は事前に理解しておくべきでしょう。

壁を取り払うメリット

メリット1:部屋が広くなる

壁を取り払うことで、部屋を大きくできます。例えば、リビングの隣の部屋の壁を取り払えば、開放感のある大きなLDKができます。子育て世帯であれば、リビングやキッチンなどからも子ども見えるようになるので安全性が高まります。また家族間のコミュニケーション促進にもつながるでしょう。逆にシニア世代であれば、使わなくなった子ども部屋の壁を取り壊して1つの部屋にすることで、利便性を高めることもできます。

メリット2:通風・採光が良好になる

壁を取り払うことで、風の通りが良くなり、外からの光も取り込みやすくなります。これにより、結露を防げたり、換気性を高めたり、部屋の暗さを軽減できます。リノベーションを考えている人の中には、ジメジメした暗い部屋がイヤだという人も多くいます。光や空気を遮断してしまう壁を取り払うことで、そのような住まいの悩みを解消できます。

壁を取り払うデメリット

デメリット1:冷暖房が効きにくい

部屋が広くなると、室内全体を温める/冷やすのに時間がかかります。場合によっては、冷暖房機器の性能を上げるか、設定温度を上げる/下げるか、機器の数を増やす必要があります。その場合には、以前よりも冷暖房コストが上がります。

デメリット2:音が聞こえやすい

メリットの1つに通風・採光が良くなる点がありますが、逆にいうと、遮蔽物となる壁がなくなると音の通りも良くなります。今まで気にならなかった小さな音や生活音がストレスに感じる場合もあるでしょう。

壁をリノベする際の注意点とは?「壊しても良い壁」と「壊せない壁」の違い

壁を取り払うことで、室内の雰囲気をがらりと変えることができますが、中には建物の構造上「壊せない壁」がある点には注意が必要です。すべての壁を撤去できるわけではないので、事前に施工業者や不動産会社の担当者に相談しておくことで失敗を防げます。

壊せない壁は「耐力壁」、壊しても良い壁は「非構造壁(内装壁)」

マンションなどの構造物にはさまざまな壁がありますが、耐震性や耐風性などの強度を高めるための「耐力壁」(または耐震壁)は、壊したり撤去したりすることができません。取り払うことはもちろん、穴を空けたりすることでも強度が下がるため危険です。また、耐力壁以外にも、電話・照明などの配線が多数存在する壁やパイプスペースが通っている壁も撤去できません。

逆にリノベーションなどで撤去できる壁は、「非構造壁」や「内装壁」と呼ばれるものです。これは部屋を区切るための壁で、石膏ボードや合板などでできているものです。耐力壁とは違い、建物の強度に影響を与えません。

マンションの構造は「ラーメン構造」「壁式構造」の2種類

壊しても良い壁と壊せない壁の見極めは、基本的には業者との打ち合わせで確認する事項ですが、マンションにおける2つの構造を知っておくことである程度は検討がつきます。

一般的に、マンションの構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種に大別できます。

ラーメン構造とは、梁と柱で枠組みを作って建物を支える構造です。ほとんどの壁は建物の強度(耐震性や耐風性)に関与しないため、リノベーションでの撤去が可能です。ラーメン構造は多くの場合、5階建て以上のマンションで採用されています。

一方の壁式構造は、床、天井、四囲の壁で建物を支える構造です。ラーメン構造よりも地震などの揺れに強い構造とされています。壁式構造で建てられているマンションの壁は、ほとんどが耐力壁です。つまり、撤去できない壁ということなので、リノベーションに際して制約になり得る構造となります。壁式構造は4階建て以下の低層マンションなどで採用されています。

リノベで壁を壊す場合の工事費用と工事期間

リノベーションで壁を壊すと聞くと、大がかり工事をイメージするかもしれません。しかし、壁を撤去して住める状態にするだけならば費用も工期も思ったほどかかりません。ここでは「6畳和室」を例にとって、工事費用と工事期間を紹介します。

この表からわかる通り、壁の撤去から補修・ハウスクリーニングまでの一式の費用は数十万円程度です。多額の費用が発生するわけではないので、リノベ効果を考えれば比較的手軽に取り組めるともいえます。

ただし、リノベーション後の壁や床の仕上げ方法によっては、もう少し費用がかかります。壁を取り払ってリビングと和室をつなげる場合、フローリングへの張り替えが発生します。このとき、下地の調整費用などが必要な場合には追加的な費用が発生します。また空間全体の統一感を出すために、デザイン性や機能性の高い壁紙の貼り替えや、押入れからクローゼットへの変更なども必要になるかもしれません。

予算はもちろん、室内全体のバランスなども考慮しながら、どの程度のリノベーションを行うのか事前にしっかりと計画しておきましょう。

壁を取り払ったリノベーション事例

「絶好の眺め」を主役にした、素材感を楽しむ大人ブルックリン


南側がLDKと洋室で区切られていましたが、壁と建具を取り払い広いLDKにリノベーションしました。
東側の部屋を組み替えたことで、無くなった洋室を新たに設けています。


こちらは弊社施工事例ページ未掲載の事例です。
▼リノベーション前の写真

▼リノベーション後の写真

向かって左側の壁を撤去し、広いLDKを作りました。
リノベーション後の写真で残っている柱型は、構造躯体のため取り払うことが出来ませんでしたが、壁が無くなっただけでも十分な明るさと広さを確保できるようになりました。

まとめ

壁を撤去して間取りを変更する工事は、もっともリノベ効果を実感しやすい手法です。LDKを広くして開放的な空間にしたり、使っていない部屋の壁を取り払うことで快適性や利便性を向上させることができます。

しかしマンションの構造によっては、壊せない壁もあります。間取り図を見れば、ラーメン構造なのか、壁式構造なのかがある程度わかり、耐力壁か内装壁かも検討はつきます。ただし、より正確性を期すためには専門家に相談した方が良いでしょう。また、部屋をつなげるとなると、電気配線や床の段差など気にしなければいけないことは予想外に多いものです。

失敗しないためにも、住宅に関する総合的な知識を持った業者に相談しながらリノベーションに着手することが重要です。

FULL HOUSEにはリノベーションのプロが数多く在籍しています。今回ご紹介したようなリノベーションはもちろん、他にもさまざまなタイプの施工実績があります。下記のリンクから弊社の施工事例が閲覧できます。リノベーションの相談や物件の調査まで、お客さまのさまざまな要望にも柔軟に対応できますので、お気軽にお問い合わせください。

 

▼FULL HOUSEが手がけてきた多彩な施工事例はこちら

\ お気軽にお越しください /