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BLOG リノベジャーナル

コラム

2023.04.01

家づくり 断熱・耐震 素材・工法 リノベーション

マンションリノベーションにおける3つの結露対策とは?

マンションは戸建て住宅よりも気密性が高い分、結露が発生しやすいという特徴があります。結露やカビの発生は、住まいの快適性を左右する大きな問題になりかねません。そのため、マンションをリノベーションする際には、事前に結露対策についてもしっかりと考えた方が良いでしょう。

今回は、結露の発生メカニズムや住宅に与える影響などを解説した上で、リノベーション工事でできる結露対策の方法についてもご紹介します。

結露した窓とタイトルが記載された画像

結露はどうやって発生する?

マンションリノベーションで、見逃しがちなのが結露対策です。結露を放置すると、そこからカビが生えて、壁紙が汚れたりします。そして、時間が経つと剥がれ落ちてきてしまい、貼り直しが必要になります。またカビやダニはアレルギーの原因にもなるので、健康被害も無視できません。

ここではまず、結露が発生するメカニズムや結露やカビが住宅に与える影響などについて、基本的なことを学んでいきましょう。

結露発生のメカニズム

結露の発生原因は、寒暖差です。冬場であれば、外気に冷やされたガラス窓などが室内の空気を冷やし、水蒸気を水滴に変えます。この水滴がガラスやサッシに付着し、結露となります。

YKK AP WEBサイト参照

冬場の室内は加湿器などによって、多くの水蒸気が室内を漂っています。外気温も低いので、冬は結露が発生しやすい季節です。もちろん冬に限らず、内外の寒暖差によって様々な場所に結露が発生します。

最近のマンションは気密性が高いために内外の空気が入れ替わらないので、古いマンションや木造の日本家屋などに比べて、結露が発生しやすいと言われています。

住宅へ与える影響(カビの発生)

結露を放っておくと、カビの発生原因になります。特に、結露が発生しやすいのは窓際や日の当たらない部屋などなので、例えば、カーテンがカビで汚れたり押入れの奥にカビが発生して壁紙が汚れたりします。

▼窓際にカビが発生している北側の部屋

押入れ以外にも、換気されていない部屋の壁紙も結露が発生しやすく、壁紙を貼るための接着剤が溶けてクロスが剥がれ落ちるという事態に陥ることも。

またカビを吸い込むことで、アレルギーが発症してしまうこともあります。特に小さい子どもがいる家庭では、健康面でも悪影響が出るので、結露+カビについては万全の対策を講じる必要があります。

さらに湿気によってダニが繁殖し、カビ同様に健康被害につながるリスクもあります。汚れや健康被害は、住まいの快適性を損ない不快感が増す原因になります。

発生しやすい場所

結露が発生しやすい場所は、窓ガラス・窓枠・カーテン、北側の部屋、押入れ・クローゼットの中、エアコンなどです。また家具の裏側も結露やカビが発生しやすいので注意が必要です。特に、気温が低く、空気の入れ換えがしづらい環境で結露は発生します。

また冬場に使う暖房器具の中には、水蒸気を発生させるタイプのものもあります。室内の水蒸気が冷たい窓に冷やされて水滴となり、結露が発生するので、暖房器具の選択も重要です。

具体的には、石油やガスを使ったストーブなどは水蒸気を排出するタイプで、床暖房やエアコンは暖房器具自体からは水蒸気が発生しないので、結露対策を重視する人は適切な器具を選びましょう。

結露対策(1)内装材で対策

リノベーションで結露対策を行う方法はいくつかあります。ここでは、まず壁材・床材などの内装材での対策方法を紹介します。室内の広い面積に使われている内装材に気を付けることで、結露対策で十分な効果を得られます。

珪藻土や漆喰などの調湿内装材

一つ目は、珪藻土(プランクトンの化石)や漆喰(消石灰[水酸化カルシウム])などの調湿効果のある天然由来の建材を使う方法です。「調湿」とは、湿度の高い時に水分を吸収し、逆に乾燥している時に水分を排出する機能です。調湿効果のある建材を使えば、水分を吸収してくれるので結露やカビの発生を抑制できます。

珪藻土や漆喰は、通常のクロスに比べて施工コストが高くなる一方で、調湿効果をはじめ様々なメリットがあります。

<珪藻土・漆喰のメリット>
・調湿効果
・消臭効果
・ホルムアルデヒド対策

結露対策にとどまらず、調湿内装材を取り入れた住まいは乾燥の季節やジメジメとした梅雨の季節でも快適に過ごせるので、リノベーションの際には導入を検討したいところです。

▼クロスと塗り壁の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
壁の仕上げを塗り壁とクロス(壁紙)で迷っている方へ、それぞれの特徴をご紹介します。

カビが発生しやすい場所にエコカラットなどの調湿建材を使う

二つ目は、LIXILが開発した内装壁機能建材「エコカラット」を使う方法です。エコカラットも珪藻土や漆喰などと同様に調湿効果・消臭効果・有害物質の軽減効果など、多くの機能を持つ建材です。

LIXILによると、調湿効果は珪藻土の6倍、調湿壁紙の25倍以上もあるとしています。この高い調湿機能によって、結露によるカビやダニの発生を抑える効果が期待できます。

エコカラットは天然素材ではないため、水拭きができるのもメリットの一つです。珪藻土や漆喰などは水に弱いという弱点がありますが、エコカラットであれば水はねや汚れが簡単に拭き取れるので、メンテナンス性にも優れているといえるでしょう。

▼エコカラットについてはこちらのブログでも解説しています。
『エコカラットのあるお家』 
こちらから記事へ飛べます!

調湿する無垢フローリングを使う

三つ目は、床材に無垢フローリングを使う方法です。無垢フローリングとは、天然木で作られた床材で、複合フローリングに比べて調湿効果が高いのが特徴です。

吸湿機能によって、窓際などでの結露を防ぎ、カビの発生も抑制します。他にも、肌触りがよかったり、高級感があったりといったメリットがあるので、リノベーションで快適な住まいを手に入れたい人にとって、魅力的な床材です。

結露対策(2)窓と壁の断熱性を高める

先述したとおり、結露は内外の寒暖差が原因で発生します。特に、外気に接している窓ガラスが冷えると、室内の水蒸気が水滴に変わり、結露が発生します。

つまり、いかに窓を冷やさないかが重要になります。ただし、マンションリノベーションの場合、管理規約上、窓本体を変えることは難しいのが現状です。リノベーションができるのは専有部分のみで、共有部分は勝手に手を加えることができないからです。

専有部分の対策としてもっとも簡単なのは、内窓をつけることです。既設の窓の内側にもう一枚窓を付けることで、空気層を作り、断熱性を高めることができます。これにより、室内と室外の温度差が小さくなり、結露の抑制が可能になるのです。コストが安く、工事期間が短い点もメリットです。

▼内窓の写真

窓部分以外にも、壁の断熱性を高めることも結露対策として有効です。外周部の壁の中に断熱材を入れることで内装材が温まったり冷えたりするのを防ぎ、結露対策になります。

ただし、断熱材を入れた分だけ、室内が狭くなる点はデメリットです。また、施工費が高い点と、施工期間が延びる点も難点といえるかもしれません。事前にリノベーション業者に費用と工期は確認しましょう。

▼こちらの記事もよく読まれています。
『マンションの断熱性を、物件選びと「窓」から考えました。』 
こちらから記事へ飛べます!

 

結露対策(3)間取りと暮らし方で解消

リノベーションならではの結露対策として、外部の窓まで風が抜けやすい間取りにする方法があります。結露の発生を抑制するためには、室内の湿度を下げることが重要です。換気をすることで、室内に空気を循環させて、湿気を追い出すことができれば結露対策になります。

間取りの大きな変更が難しい場合には、壁に「室内窓」をつけるなどして空気の通り道を作るのも効果的です。

▼換気のために室内窓を設けた事例はこちらです。

間仕切りや壁、ドアなどは、部屋を区切るために必要なケースがほとんどですが、空気の循環を阻害してしまうデメリットもあります。結露対策はもちろん、リノベーションで広々とした開放的な空間を作り出すためにも、室内窓の設置や、壁・ドアの撤去を検討してみても良いかもしれません。

他にも、普段の生活の中で取り入れたい結露対策としては以下のようなものがあります。

<換気扇を回す>
できれば24時間、換気扇を回しておくのがベストです。難しい場合には、炊事をしている時やお風呂上がりなど、湿気が発生する場面で必ず換気扇を回すといった習慣をつけると良いでしょう。

<家具の配置>
北側の部屋はどうしても湿気がこもりがちです。北側の壁が冷えて、室内との寒暖差が生まれ、結露の原因になり、カビが発生します。特に、大きな家具の裏は知らぬ間に結露とカビが発生し、黒ずみ、クロスが剥がれてしまうことも。できる限り、北側の部屋の壁際には大きな家具を置かないか、壁と家具を少し離すなどの工夫が必要になります。

<その他>
他にも、お風呂のフタを必ず閉める洗濯物の部屋干しをできる限り避ける(干す場合は除湿機を使う)、小まめに窓を開けて換気するカーテンを開けるなど、日々の生活の中でちょっとしたことを意識するだけで、結露の発生を解消できます。

まとめ

 マンションは気密性が高いので戸建てよりも結露が発生しやすい特徴があります。マンションで発生する結露自体が構造躯体を大幅に傷めたり、耐久性を脅かす存在ではないものの、内装材がカビたり暮らしの快適性が損なわれたりするので、できる限り結露やカビの発生を抑えたいところです。

簡単なDIYや暮らしの中での工夫で、ある程度結露を抑制することもできますが、リノベーションをするタイミングでも結露対策についてしっかりと検討しましょう。

既存の建物の状態を見ると、結露が発生しやすいかどうか判断できるので、物件購入前にしっかりチェックしておくのがおすすめです。物件選びの段階で結露対策をするのならば、専門知識のあるリノベーション業者のスタッフに相談するのが良いでしょう。

リノベーションによって快適な住まいを手に入れるためにも、物件選びとセットで結露対策にも取り組みましょう。

 

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