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不動産を所有するなら、夫婦共有名義?それとも単独名義?

18.03.05

不動産を購入すると、司法書士に依頼して登記簿に所有者の権利を登記します。たとえば夫婦でマイホームを購入した場合、一般的にはメインの支払い者となる夫の名義を登記することが多いですよね。

しかし「共稼ぎ時代」の昨今、妻の名義も合わせて共有名義とするケースも増えてきました。

 

では、夫婦それぞれの名前で共有名義とする場合と、単独名義の場合、どちらが良いのでしょうか?共有名義のメリット・デメリットを紐解いていきましょう。

 

単独名義

単独名義とは、文字通り購入した人1人の名義で登記することです。たとえば、夫の名義で住宅ローンを組んで購入した場合、その不動産の登記名義は夫の単独名義で登記されます。

 

共有名義

共有名義とは、1つの不動産を購入する際に共同で出資して購入した場合に、その出資した割合に応じた持ち分で登記することです。例えば、3,000万円のマンションを夫1,500万円、妻1,500万円それぞれ出資して購入した場合、それぞれ2分の1の持ち分で共有名義とします。

 

共有名義のメリット

 

不動産を共有名義で登記した場合、単独名義にはない次のようなメリットがあります。

 

メリット1|夫婦それぞれに住宅ローン控除が適用される

共有名義で登記をすると、夫婦それぞれの収入に対して「住宅ローン控除」を受けることができます。つまり単独名義に比べると減税額が多くなる傾向にあるのです。

ただし、住宅ローン控除を夫婦それぞれに適用するためには、夫と妻がそれぞれ一本ずつ住宅ローンを組むか、どちらか一方が「主債務者」、もう一方が「連帯債務者」となって住宅ローンを組む必要があります。なお、妻が夫の「連帯保証人」になって住宅ローンを組んでも、妻の住宅ローン控除は使えません。連帯債務者と連帯保証人の違いに注意をしましょう。

 

メリット2|相続税を節税することができる

例えば夫の単独名義の場合、名義人である夫が死亡して相続が発生したとすると、その不動産の評価額がそのまま課税対象となります。これが共有名義だったとすると、夫の持ち分に応じた部分のみが課税対象財産となり、単独名義の時よりも相続税を節税することができます。

 

 

共有名義のデメリット

 

共有名義にすると、一定のデメリットも生じるため注意が必要です。

 

デメリット1|スムーズな売却がしづらくなる

例えば、夫婦で不動産を共有している状態で離婚したとしましょう。すると「共有名義で持っている不動産をどうする?」という話になりますが、不動産を2つに割って住むことはできないので、結果として売却しなければならなくなります。

更に共有名義の不動産を売却するためには、共有者全員の同意が必要です。仮に夫が共有不動産の売却を希望したとしても、共有名義人である妻が売却を拒否し、住み続けることを主張すると売却を進めることはできません。また、離婚を機にどちらか一方の単独名義に変更するとしても、金融機関への連絡と承諾が必要になります。当初2人で組んでいた住宅ローンを、一人で負担することになる可能性もあります。

 

デメリット2|相続が発生すると、相続人が増えて複雑になる

単独名義と共有名義では相続の対象となる人数が変わってきます。共有名義人の一方が死亡して相続が発生した場合、当初2人の共有名義だったのが、相続対象がどんどん増えていく可能性があります。不動産の共有者が増えると、増改築や売却をする際などに共有者全員の足並みがそろわなくなるとスムーズに事を進めづらくなるので注意が必要です。

 

 

 

 

共有名義の注意点

 

不動産の共有名義の持ち分割合については、当事者が「2分の1ずつ」「3割は妻に」などと自由に決められるわけではありません。原則として、その不動産の購入に出資した割合に応じて登記をしなければならないのです。仮に資金を支出していないのに共有名義にしたり、支出した金額以上の割合の持ち分割合で登記したりすると、「贈与」とみなされ贈与税が課税される場合があるので注意が必要です。

登記には様々なケースがございますので、詳しくは不動産屋を介して税理士や司法書士に相談をしましょう。

このように、共有名義にはメリットもあれば、デメリットもあります。控除が受けられたり節税できるなど金銭的なメリットがある一方で、共有者の承諾を得ずに全体を売却することができないのは、非常に大きな制約だといえます。また「名義をどうするか」と「購入不動産の互いの出資額」は密接に絡み合ってきますので、購入前に入念な検討が必要です。