駅近賃貸VS分譲マンションVS郊外一戸建て、一生にかかる住宅費を計算してみよう!

18.04.12

 

 

 

家を買っても、賃貸に住み続けても、住宅費は一生かかります。その総額はどちらが安いのでしょうか。一般的に良く迷われる「利便性の高い駅前で賃貸を借りる場合」「駅前分譲マンションを購入する場合」「郊外で同程度の価格の一戸建てを購入する場合」の3パターンを様々な条件で比較してみたいと思います。

 

シミュレーションの条件

 

駅近賃貸・分譲マンション:70㎡以上 2LDK以上 駅徒歩10分圏内

郊外一戸建て:敷地50坪以上、建物30坪以上 新築時購入

 

 

 

 

 

駅近賃貸の場合

 

栄えている駅前の賃貸で70㎡以上の物件を探すと、家賃相場は凡そ10万~13万円となります。

仮に12万円と仮定すると、下記の通りとなります。

 

家賃:12万 / 敷金:1ヶ月 / 礼金:2ヶ月

 

この場合、賃貸の契約にかかる費用は、仲介手数料も含めると家賃の4ヶ月分で約48万円になります。

 

そして、この物件を賃貸して10年後の住宅費は【(12万円×12ヶ月)×10年=1,440万円】
35年後の住宅費は、【(12万円×12ヶ月)×35年=5,040万円】となります。

それぞれに賃貸契約時の諸費用を含めると、次の通りです。

 

賃貸物件に居住して10年後の住宅費:1,488万円
賃貸物件に居住して35年後の住宅費:5,088万円

 

例えば運よく家賃10万円の賃貸を借りられたとすると、下記のようになります。

 

賃貸の契約にかかる初期費用:約40万円
賃貸物件に居住して10年後の住宅費:1,240万円
賃貸物件に居住して35年後の住宅費:4,240万円

 

月々5,000円前後の管理費を考慮したとすると、10年後で+66万円、35年後で+210万円となります。

 

 

 

 

駅前の分譲マンションを購入した場合

 

物件を購入した際に利用した住宅ローン借入額が3,000万円だったとすると、住宅ローンのシミュレーションは下記の通りになります。

 

借入金額:3,000万円 / 固定金利:1.5% / 返済期間:35年

 

分譲マンションを購入するのにかかる初期費用について、仲介手数料・税金など諸々含めて8%と仮定して計算すると240万円です。

また、毎月の住宅ローン返済額については、上記条件で住宅ローンシミュレーターを用いて試算すると、およそ91,855円≒9.2万円です。
 
この計算で10年後までにかかる住宅費は、【(9.2万円×12ヶ月)×10年=約1,104万円】となります。

そして住宅ローンの総支払額は、元利均等払いの固定金利だとして単純計算で約3,858万円です。
これらに購入時諸費用を含めると次の通りです。

 

分譲マンションを購入して10年後の住宅費:約1,344万円
分譲マンションを購入して35年後の住宅費:約4,098万円

 

管理費・修繕積立金を考慮すると、月20,000円分の諸経費がかかったとして、10年後で+300万円、35年後で+840万円となります。

 

 

 
 

郊外に一戸建てを購入した場合

 

物件を購入した際に利用した住宅ローン借入額が3,500万円だったとすると、住宅ローンのシミュレーションは下記の通りになります。

 

借入金額:3,500万円 / 固定金利:1.5% / 返済期間:35年

 

分譲マンションを購入するのにかかる初期費用について、仲介手数料・税金など諸々含めて8%と仮定して計算すると280万円です。また、毎月の住宅ローン返済額については、上記条件で住宅ローンシミュレーターを用いて試算すると、およそ10.7万円です。
 
この計算で10年後までにかかる住宅費は、【(10.7円×12ヶ月)×10年=約1,284万円】となります。

そして住宅ローンの総支払額は、元利均等払いの固定金利だとして単純計算で約4,500万円です。
これらに購入時諸費用を含めると次の通りです。
 

一戸建てを購入して10年後の住宅費:約1,564万円
一戸建てを購入して35年後の住宅費:約4,780万円

 

定期的な住宅維持のためのメンテナンス費用を考慮したとして、10年後で+100万円、35年後で+450万円となります。

 

「35年後にかかる住宅費」のみ抜粋して表にまとめると、下記の通りになります。

 

 

 

単純に住宅費を比較するなら、持ち家が有利

 

このように単純に住宅費のみを比べてみると、10年目くらいまでは賃貸の方が、若干出費が少ないようです。しかし年数が経つほど分譲マンションや一戸建ての方が出費を抑えられるようになります。分譲マンションの場合は管理費・修繕積立金の額にも影響をうけますが、郊外一戸建てはメンテナンス費用をある程度は自分たちでコントロールできるため、より住宅費は少なくなる傾向にあります。

 

更に分譲マンションや一戸建ては、住宅ローンを完済した35年目以降の住宅費がグンと減ります。賃貸の場合は、35年目以降もずっと家賃を払い続けなければなりません。

 

これらの結果から分かるように、長く住むことが決定している場合は分譲マンションや一戸建てのような持ち家を購入する方が住宅費を低く抑えられるでしょう。

ただ、持ち家の場合は築35年を超えてくると、設備が劣化してくる可能性があります。一戸建ての場合は特に外装部(屋根や外壁の改修)に大きな費用がかかることがあるので注意が必要です。

 

また、賃貸の場合は、ライフスタイルに合わせて住み替え“しやすい”という利点もあります。引っ越しする度に費用がかかるため諸費用は発生しますが、そういった動きやすさを優先される方にはメリットのある住まい方です。

 
 

資産として残せるか、残せないか

 

分譲マンションの場合、立地の良い物件を購入することができれば住宅ローンを支払い終えた35年後でも価値が残り、売却することで売却益を得ることができる可能性もございます。一戸建ての場合は建物の価値はほぼゼロになるものの、「土地」という資産が残ります。土地については劣化しない資産なので、持っているだけで担保に入れて借入することもできます。また、自宅を担保に借入することも可能です。これに対し賃貸の場合、担保にできるものがないため、引っ越す際に残るものもなく、また家族に残せる資産にもなりません。
 
資産が無いということで後腐れが無く喜ばれる方もいらっしゃれば、家族に資産を残したいとお考えの方もいらっしゃるので、どちらが良いとは一概に言えません。ご自身の価値観、今後の家族のライフスタイルと重ね合わせて検討していくと良いでしょう。