中古リノベコラム

RENOVATION COLUMN

中古住宅の購入に住宅ローンを使う際の注意点を解説!築年数と担保価値の関係とは?

22.03.24


中古住宅を購入する際には、新築住宅と同じく住宅ローンを利用できます。しかし、新築住宅と大きく違うのは「すべての物件で借り入れができるわけでは無い」ということです。特に注意すべき点である、「築年数」と「担保価値」の関係について詳しく説明いたします。さらに、借りたい物件に担保価値がつかず、融資が下りない場合の対策についても解説します。

中古住宅と住宅ローン
 

 

1,住宅ローンの2つの審査基準──「返済能力」「担保価値」

 

中古住宅を購入するとき、通常は金融機関で住宅ローンを組みます。その際借り手が一番気になるのは「住宅ローンの審査に通るのか」という点でしょう。

ここではまず、住宅ローンの審査基準について、2つの視点から解説していきます。金融機関が住宅ローンの審査時にチェックするのは、「借入者の返済能力」と「物件の担保価値」です。金融機関が具体的に何を見るのか、詳しく見ていきましょう。

 

審査基準1:借入者の返済能力

資金の貸し手である金融機関は、審査の際、借り手の返済能力を確認します。お金を貸して継続的に遅滞なく返済してくれる人が、金融機関にとっては良い顧客だからです。

借り手の返済能力では、「収入」「勤め先」「勤続年数」「年齢」「健康状態」などの属性に加えて、「返済負担率(年収に対する返済金額の割合)」「信用情報(過去にクレカ支払いの延滞遅延などがないか)」「他で借りているローンの有無」などがチェックされます。
 
会社員や公務員は安定的に収入を得られる職業で、かつ勤続年数が長ければ、ローンの返済が滞る可能性が低いと判断されます。健康面も、継続的に働いて収入を安定的に確保し続けられるかを確認するために重要な項目です。さらに、年収とローンの返済額のバランスを見ることで、無理なく返済できるかを審査します。過去のクレジットヒストリーや現在のローン残高も、借り手の信用や支払い能力を審査する際に重視されます。

 

審査基準2:物件の担保価値

一方、借り手の属性などの他、住宅ローンでは購入する物件の担保価値も重要な審査基準となります。

そもそも住宅ローンというのは、購入物件の土地・建物を担保に借り入れをすることをいいます。支払者(借り手)の返済能力も審査基準の1つですが、むしろ中古住宅においては土地・建物を担保に「いくら借り入れができるか」のほうが重要となります。
 
万が一、年収や自己資金があまり多くない状態で、「借り入れ予定額」よりも「金融機関が評価する物件の担保額」が大幅に下回ってしまうと、資金が足りず物件が購入できなくなる可能性もあります。
 
つまり中古物件においては、物件の価値が高ければ高いほど、住宅ローンの審査に通りやすくなり、借り入れ金額や金利、借入期間が希望に近くなるということです。

それでは、金融機関は、物件のどういったところを見て担保価値を決定しているのでしょうか?

 

 

 

 

2,建物の担保価値を決めるのは「築年数」と「耐震基準」

 
建物の担保価値をはかる最も分かりやすい指標が、「築年数」です。新築物件であれば、担保価値はほぼ物件価格と等価ですが、築古物件の場合はどうしても資産価値は下がってしまいます。
 
例えば「法定耐用年数」でみると、築47年の鉄筋コンクリート造のマンションは、資産価値がゼロとされます。現実には、長い年月が経過した中古住宅でも良い物件はたくさんあり、人が快適に住める家は多数あります。ただし、帳簿上では価値がゼロになってしまうのです。

こうした背景から、「価値の高い物件=新築物件(または築浅物件)」、「価値の低い物件=築古物件」と規定され、中古住宅の担保価値が下がることになります。

 

耐震基準を満たしていない物件は、審査に通りづらい?

「築年数」の他に、建物の価値をはかる指標として「耐震基準」があります。建築基準法によって1981年(昭和56年)に耐震基準が導入されました。そのため、これ以後に建築された築年数40年以上の中古住宅の場合、建築基準法の耐震基準を満たしていないことが考えられます。1981年以前の基準で建てられた物件は地震に弱いとされ、資産価値(担保価値)が低くなり、住宅ローンに通りづらくなります。
 
しかし、古い建物がすべて耐震基準を満たしていないとは限りません。中には、耐震改修が行われていて、充分な耐性を持つ建物もあります。新耐震基準を満たしていることを証明する「耐震基準適合証明書」があれば、審査に通りやすくなります。

「耐震基準適合証明書」は国に指定された機関に発行の申請を行うことで取得できます。取得期間はおおむね1ヵ月程度、費用は数万円から10万円かかります。

 

築古の旧耐震基準物件はローンの返済期間が短くなる

このように、耐震基準が満たされていなくても丈夫な建物はたくさんあります。しかし、物件の築年が古く耐震基準が満たされていない建物は「その後も長く住み続けられる」という信用性に欠けると判断されてしまうため、物件そのものの価値が低いと見なされるケースが多いようです。
 
また、住宅ローンの返済期間は築年数に応じて決まります。築年数が古いほど返済期間が短くなります。そうなると、毎月の返済額が増えるので家計への負担も増加します。築古は住宅ローンの審査が厳しくなると同時に、仮にローンを借りられたとしても、負担が大きくなる可能性があるという点は頭に入れておく必要があるでしょう。
 
 

3,「築年数」「耐震基準」以外に担保価値に影響を与える要素とは

 
ここまで、建物の価値が高いほど住宅ローン審査に通りやすいということを解説してきました。「価値」とは担保価値であり、築年数が浅く、耐震基準を満たしている(もしくは「耐震基準適合証明書」を取得している)物件が住宅ローンの審査で有利になります。
 
築年数と耐震基準以外にも、注意する点が2つあります。
 
1つは「再建築不可」の物件の取り扱いです。仮に火事や地震で焼失・倒壊した場合に新しく家を再建できない物件は担保価値が低く見積もられます。担保価値が付かないケースでは、ほとんどの場合住宅ローンの審査に落ちます。
 
2つ目は「借地権」です。借地権が付いている物件とは、人に借りている土地の上に建物がある状態です。この場合住宅ローンを借りるときにも、地主の許可が必要になります。また金融機関が抵当権を設定する際、建物と土地の両方を対象にするのが普通ですが、借地権付きの物件の場合、土地部分には抵当権を設定できません。その分、担保価値が下がることになります。
 
「築年数」や「耐震基準」は比較的判断しやすい項目ですが、「再建築不可」の物件と「借地権」付きの物件は、見落としがちです。住宅ローンの審査に不安を抱えている人は、この4点には十分注意して物件を選ぶべきでしょう。

 
 

4,欲しい物件に担保価値が付かなかった場合の3つの対策

 
住宅ローン審査の際に担保価値がつかず、融資を得られなかった場合の解決策としては次の3つが考えられます。

 

対策1:物件の変更を検討する

担保価値がつかない物件は、仮に物件を取得できたとしても、リセールバリューはほとんどないといえるでしょう。また担保価値が低い場合は、ローンが減額されたり、返済期間が短かったり、高金利だったりします。そうなると毎月の負担額が増加するケースもあります。住宅は購入することがゴールではなく、入居して長い期間快適に過ごすことのほう大切です。その意味で、特別の理由がない限りは、担保価値のつかない・担保価値が低い物件は購入を見送るのが得策と言えます。

 

対策2:無担保ローンを利用する

担保を必要としない無担保ローンを組むことで、融資を得る方法もあります。ただし、通常、無担保ローンは金利が高く、返済期間も短い傾向にあります。借入限度額も低い場合がほとんどです。無担保ローンの利用は、これらのデメリットを踏まえた上で検討する必要があります。

 

対策3:金融機関を変える

住宅ローンの審査は複数の金融機関で受けられます。審査基準は金融機関によって異なります。先に挙げた「借入者の返済能力」の審査項目や物件の担保価値の評価基準も、金融機関によって特色があります。1つの金融機関で融資が通らなくても、別の金融機関ならば審査に通ることもあるでしょう。また貸し出し条件もより自分に有利なものを引き出せるかもしれません。複数の金融機関に申し込み、もしいくつかの本審査を通った場合はそのなかから比較検討するのがいいでしょう。
 

 

5,まとめ

 

中古住宅の購入も新築物件と同程度の高い買い物になります。自分の属性に自信がなかったり、購入を考えている物件の担保価値に問題がある場合、ローン審査に落ちるかもしれないと不安を感じるかもしれません。
 
融資を引き出す際に重要になるのは、複数の金融機関に審査を申し込むことです。審査基準や項目、物件に対する評価の仕方は異なるので、複数の金融機関の取り扱いがある不動産屋に相談するのが良いでしょう。特に中古物件の取り扱いが多く実績の豊富な不動産屋は、中古住宅購入に強い金融機関の情報を持っているのでおすすめです。
 
また物件の評価額が低くても個人の返済能力や自己資金比率(頭金の割合)が高ければ、心配は不要です。勤務先や勤続期間、年齢などの属性が高ければ物件審査でついた額以上に借りられる場合もあります。旧耐震基準の物件や築古でも好条件で融資を得られるケースもあります。借り手と貸し手、さらに物件と不動産屋の組み合わせ次第では中古物件でも十分満足のいくローンを借りられるのです。

まずは仮の物件で事前審査をして、個人の審査結果を明らかにした上で物件探しを始めると、後々の住宅ローン審査をスムーズに進められるでしょう。

 

住宅ローンと資金計画でお悩みの方は、ぜひFULL HOUSEで主催している「【オンラインイベント】自宅で出来る!住宅ローンと資金計画相談会」にご参加ください。ヒアリングを行った上で資金計画書を作成し、具体的にいくつかの金融機関もご紹介します。下記URLからお気軽にエントリーください。
 

【オンラインイベント】自宅で出来る!住宅ローンと資金計画相談会
オンライン資金相談会